2017年10月15日日曜日

蜂窩織炎だったら

やっぱり、どう考えても今の所、蜂窩織炎なら次にやることは

原因と原因菌の検索です

原因は多くは白癬の事が多いですが、

リンパ浮腫がある事もあり、どうして感染を起こしたかを常に考えなければなりません

ブ菌の感染症を繰り返すアトピーが酷い子供は一度は高IgE症候群を考えましょう


次に原因菌を推定します


大抵、ペニシリン系が落とされて入院している事が多いですので、

改善がない時は抗生剤がきいていないのか

安静が保てていないのか

ASOや糖尿病がひどくて、血流が悪いのか

壊死性筋膜炎なのか


などなど考えなければなりません


蜂窩織炎は菌を同定するのが非常に大変です

血培の陽性率は低く、ほぼ病歴だけで起因菌を推定する必要があります

なのでここはシャーロックホームズばりに、聞きまくります

所詮は感染症です

必ず何かの暴露があって感染を起こしているはずです

特に水の暴露や動物関係をよく聞きましょう

暴露がはっきりしなければ、一般的な溶連菌やブ菌として対応する事が許されます


コツは職業と趣味を詳細にとることです

この職業の人で、蜂窩織炎を起こしたら

と考えるとわかりやすいです





普通、蜂窩織炎というと足をイメージしますが、

手の蜂窩織炎はかなり身構えた方がよいです

手作業をするため、足よりも傷がつきやすいので、

感染の機会に恵まれています


また手は腱がたくさんあるため、腱に沿って感染が広がることも多く、

壊死性筋膜炎でなくてもデブリが必要になる事があります

手の蜂窩織炎は要注意です


顔も要注意です

インフルエンザ桿菌や肺炎球菌といった菌が原因となる事があります


なので蜂窩織炎の場所も非常に重要です


両側に淡い紅斑が飛び飛びにあって、蜂窩織炎?

という時はヘリコバクターシネジーが原因のことがあります

やはり動物暴露を聞きましょう

0 件のコメント:

コメントを投稿