腰の痛みがひどくなって、動けなくなって救急にきた
動くと腰をとても痛がって、帰せない
レントゲンでは骨折はありそうだが、
いつのものかはわからない
圧迫骨折疑いで、疼痛緩和目的に入院
というcaseはよくあります
明らかに、筋骨格系の痛みっぽいので、CTもとられていないことがしばしばあります
CTでは新旧が分からないからとっても意味がない
という理由をよく聞きますが、
その目でみれば、新旧の骨折かどうか判断つくこともあります
さらに破裂骨折や椎間板炎もCTでわかることがあります
その場合は手術が検討されるので、治療が異なります
圧迫骨折っぽい人が入院になった場合の考え方です
①本当に骨折かどうか?
他の整形外科疾患の可能性を考えます
嫌なのは、椎体炎や椎間板炎、膿瘍です
謎に炎症反応上昇している時には、さらに疑いが増します
やはり骨折だとなれば、
②手術が必要な骨折、破裂骨折や神経障害がないかを確認します
椎体の中央や後方成分に骨折が及ぶと、不安定型となり、
手術が検討されます
手術の必要なさそうな骨折となれば、
③なぜ骨折したのかを考えます
実は外傷かもしれないですし、
実は腫瘍のメタや多発性骨髄腫かもしれません
上記でもなく、骨粗しょう症に伴う圧迫骨折でよさそうであれば、
④なぜ骨粗鬆症なのかを考えます
圧迫骨折というためには、これらの段取りが必要です
骨折を見逃さないコツは、薄いスライスで、矢状断のCTを毎回見ることです
例え、それが腹痛でとったCTでもです
正常をたくさんみておくことで、だんだん異常が分かるようになってきます
腹部のCTをとったら、必ず骨は写っていますが、
毎回みていますか?
そういう画像のすみっこ(辺縁)、関心のすみっこ(辺縁)のことを、
Radiologist's RIngといいます
たまにありませんか
読影で、よくこれ見つけたなあ~という所見
放射線科医は常に、みんなの関心の中心の辺縁部分に意識を置いています
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