2020年11月11日水曜日

コロナメンタルパニックに立ち向かう 〜命だけでなく、人生と生活を考えよう〜

 コロナは流行っていない地域でも、メンタルの問題は大流行中です


日本はコロナの恐怖や不安を煽ることで、
コロナは怖いもの、危険なもの、
だから感染しないようにみんなで協力しよう!
という風土で、感染の流行を食い止めてきました

国の政策というよりも、自主的に監視し合うことで、
感染を最小限に抑えてきました


ですが、その代償として、感染対策が過剰になり、
感染者への誹謗中傷や偏見として現れているのは、残念なことです



感染者への誹謗中傷をやめましょう、偏見はやめましょう
と声を大にしたところで、治るものではありません


誹謗中傷している人たちには、悪意がないので、
自分たちが悪いことをしている、相手を傷つけているという自覚はありません
(もちろん、悪意がある人もいますが)


自分は誹謗中傷なんかしていない、誹謗中傷はよくないと思いながら、
実は相手を傷つけています


その人たちは、ただ純粋に自分の身を守っているだけなのです



悪意のない悪が一番厄介


という言葉をよく聞きますが、まさにその通りで、

誹謗中傷をしている人に、
差別するような発言や態度はやめましょうと言ったところで、のれんに腕押しです



過剰な感染対策や誹謗中傷の背景にあるのは、過度な不安です


知識不足というのはもちろんありますが、
不安や恐怖は知識を凌駕します



PCR検査しなくても大丈夫!
陰性証明書はいらない!
手袋はしても無意味!

といくら言ったところで、不安が知識に勝るので、その人の行動に変化を起こすことはできません


頭で分かっていても、心が分かっていない感じです


ということで、正しい知識を伝えることだけでは、差別や偏見をなくすことは難しいと思っています


さらに厄介なのが、本人がその不安に気がついていないということです




ではどうすればよいのでしょうか?


・みんなの不安を減らす
→不安を煽る報道を減らす
 数字を出さない、そもそもニュースに流さない
 町内放送で流さない
 
 一人一人ができることとしては、TVのニュースを見ない
 特に繰り返し見ないというのが大事です
 新聞やラジオだけにする



最近のTVでは驚くほど専門的なことまで伝えていることがありますが、
その情報は誰のためになっているのか、よくわからないことがあります


「怖いもの見たさ」という言葉があるように、「不安」「恐怖」は人間の本能に働きかけます

「恐怖」=「自分を守るために必要な情報」だと思ってしまうので、
コロナをニュースにすればみんな見ますが、もはや新しい情報はほとんどありません



感染者が多くなったからといって、日々の生活で何か変わることはありますか?


変わることがあるとすれば、ニュースを見た人の不安が強くなることです


第三波が到来したからといってやることは同じです
今までの感染対策に変わりはありません





結局は、みんなで考えるしかない・・・そう思います


コロナに感染した人がどんな辛い境遇にいるか、どんな感染後の生活を送っているか、

それは感染した人にしか分かりません


ですが、仕事復帰できなくなった人、その地域に住めなくなった人、精神を病んでしまった人・・・

いろんな人がいると思います




感染した人は周りに迷惑をかけてしまったという罪悪感や後悔に苦しんでしまい、
どんなに辛くても声を上げることができません


感染後に「こんな誹謗中傷やひどい目にあった」と、声をあげたとしても、

「感染したんだから、自業自得でしょ?」と誰かは言うでしょう



なので声を上げることができるのは、感染した人の辛さを一番よく知る我々しかいません



医療者は命(Life)を救って満足するという職業ではありません
人生(Life)も生活(Life)も守りたいと思っています


COVIDの治療はある程度、確立されましたが、
それは命を守るプロトコールです

今後はどうやって人生と生活を守っていくか、
医療者だけでなく、みんなで考える時期に来ているのではないでしょうか



まとめ
悪意のない悪が一番厄介
→正しい知識だけでは、誹謗中傷や差別はなくならない、みんなで考えることが必要


・命だけ守ればいいというものではない
→感染した人の人生や生活をいかに守るかが大事

0 件のコメント:

コメントを投稿