2017年8月27日日曜日

横紋筋融解症

横紋筋融解症の考え方です

夏に起これば、まずはコクサッキーを疑い、

冬に起これば、インフルエンザを疑い、

肺炎があれば、レジオネラを疑い、

アルコール飲みなら、アルコールを疑い、

敗血症があれば、敗血症に伴うものを考えます


わかりやすい時はいいのですが、原因が詰めきれない時もあります


その場合は腎臓を守るための対処療法を行うしかありません


Pit fall として、横紋筋融解症と思っても実は心筋由来ということがあります

心筋も横紋筋ではあるので、一緒にやられている、

つまり心筋炎になっている時がありますので、

CKが著明に高値の症例は全例で、心臓の評価をしておいたほうが良いです


心臓までやられる原因は、

アルコールや薬剤性、ウイルス性、抗SRP抗体関連の筋炎などです


特にウイルス性の時は詰め方が難しいです

血清のペア抗体では陽性率が高くないため、

筋生検の生検体をPCRにかけなければなりません





横紋筋融解症も心筋炎も

嵐が過ぎ去るのを待つような印象で、

ひたすら耐えしのぐというイメージです

ただし、治療可能なものもあるので、それは落とさないようにしたいものです


感染症側はもちろん、治療可能なものは治療することが多いですが、

自己免疫が絡んだ時にステロイドやIVIgは選択肢にはなるので、

一度は考慮した方が良いかと思われます












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