2017年8月1日火曜日

てんかんの考え方

臨床のコツは自分なりのまとめや覚え方を確立する事だと思います

てんかんもはじめてみた時は、論理的に考える事ができず、
さっぱりわかりませんでした

次第にこれでまとめれば、全て上手くいくと悟り、
以来、この三角形を考えるようにしています

感染症のパクリですが、ポイントは治療するためには、
患者背景を貫かねばならないところです


まずは痙攣発作の症状を詳しく聞き取る事が大事です

そしててんかんが疑われる症例では、脳波やMRIをとります

もちろん電解質異常や代謝性要素、中枢神経感染症、薬といった

明らかに誘引がある場合はてんかんとは言えません

原疾患の治療が優先されます

何も誘引がなければてんかんの可能性があり、
病歴と検査結果を合わせて、発作型を診断します

発作型の分類は数年に一度、変わってきているのでとても厄介です

しかし昔のものを知らないと何がどう変わったか、分からないので、
昔のものも勉強する必要があります

以前から使われている馴染み深い4分割の表を基本に考えて、
そこに何が加わったり、変更になったかを考えればよいかと思われます

4分割表はグラム染色みたいで、大事なところもやはり対角線の二箇所です

すなわち、小児領域では、全般性特発性が重要で、

高齢者では症候性の部分発作がほとんどです


なぜこんな表に分けるかというと、治療が異なるためです

これもグラム染色の時と考え方が似ているので、わかりやすいです


そして発作型が決まれば、今度は治療に入りますが、
治療するにあたって、患者背景を考慮しなければなりません


妊娠は可能か、高齢者か、腎機能はどうか、他の薬剤は何を飲んでいるか、
ADLはどうか、認知機能はどうか、コンプライアンスはどうか、

などなどです


てんかんを疑った場合、もしくはてんかんと診断されている患者さんを見たら、
この三角形を描きましょう






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