2020年1月4日土曜日

まとめ法〜Good Note4 ver.〜

医学は急速な勢いで進歩しています
自分の記憶だけでは、とても太刀打ちできない情報量です


どの科でもそうですが、いかにこの膨大な情報をまとめ、
素早く取り出せるかが大事になってきています


情報をまとめ、引き出すことができる能力は、
臨床力に直結します


勉強した内容を今後につなげていくためには、
一つの媒体にまとめていくのがいいと思います


ですが、ここで注意点がいくつかあります


①手描きのノートへまとめるのは、とてももったいないです

誰もが経験あるのではないでしょうか?
せっかくメモしてもどこにいったか分からなくなってしまったことや
結局、一度も見返さなかったこと

自分も何冊もノートを持っていましたが、どこかへいってしまいました

こういったことを防ぐために、
Ever noteでも、One noteでも、good noteでも
何でもいいとは思いますが、電子媒体にまとめましょう

すでにまとめているノートは写真で撮って保存しておきましょう


自分が使いやすいものでいいと思いますが、個人的にはGood noteがアクセスが早く、
自由度が高く、使いやすいです

4と5がありますが、個人的には4が好みです

5は検索機能が凄いのが特徴です



②教科書や雑誌を読みっぱなしにすることも、とてももったいないです

読んだら必ず、写真に撮って保存しておきましょう
でないと、どこかで読んだけど忘れてしまったということになりかねません

情報を一つにまとめることが重要です




③レクチャーを聞きっぱなしにすることや資料を貰いっぱなしにすることも、とてももったいないです

これもですが、電子媒体に保存しておきましょう
基本は紙でもらった資料はその場で写真に撮って、紙はすぐに捨ててしまいます



一つの例として、
自分なりのまとめを公開します

自分はipad miniを用いて、情報を集めてコントロールしています
ほとんどがGood Noteに入っています


まとめ法〜Good Note4 ver.〜


①調べたいものを検索する

臨床現場での疑問は大きく二つあります
Background question(背景疑問)とforeground question(前景疑問)です

学生や初期研修の間は、背景疑問だらけです
背景疑問とは、知らない分野で最初に突き当たる疑問です

例えば、AKB48について全く知らない人が、
AKB48って何?
総選挙って何?

みたいな感じです


前景疑問は、背景疑問が解決(その分野の全体像が掴めてきた)した後に、
その隙間が気になるようになって生まれてくる疑問です


AKB48の例ですと、
総選挙で1位になるために必要な要素は何だろう?

という感じで、

背景疑問は調べて情報を得れば解決できるものですが、
前景疑問は調べた結果を元に決断する疑問です


この前景疑問を解決する方法が、いわゆるPICOで構造化されたものです

PICOで構造化された疑問の検索方法や解説は沢山の本が出ていますので、
ここでは述べません


ここでは背景疑問についてのまとめ方を解説します


例えば、気道熱傷疑いの患者さんに出会ったとします  

まずはgoogle scholarや普通にyahoo!やgoogleで「気道熱傷」を検索します

最近はいいブログが多いので、ブログから攻めるのも効率がいいです

調べた文献がPDFで開けるのであれば、Good noteに保存します
PDFで開けないのであれば、スクリーンショットで写真として保存します





②Good note内でのまとめ方

Good noteの中のカテゴリの分け方ですが、
なかなか自分の思い通りの順番に並べるのが大変なので、コツは数字をつけることです
これで思い通りに並べる事ができます


最初はいい感じの文献をひたすら集める事から開始します

日本語での文献は日本語だけで、英語での文献は英語でまとめるのがいいと思います


気道熱傷についてほとんど知識がないため、まずは全体像をつかむ努力をします
いくつかの日本語のレビューのようなものを読めば、全体像がつかめます

全体像がつかめたら、英語のものも読めたら読みます

気道熱傷は、Nejmの2016年にレビューがありました



③文献を読み終わったら、自分なりにまとめる

これをするかしないかで、記憶の定着率が全然違います

自分で手書きでまとめるのは、手間ですし時間がかかりますが、
この方がはるかに効率がよいことにようやく気がつきました


理想はこの後、誰かにプレゼンします

読む⇨まとめる⇨プレゼンする

この一連の流れをこなすと、一生ものになります

知識が知恵になる感じです


勉強する意味は、次につなげるためですので、
知識のままでは大して使えません

いつでも取り出せる知恵として残しておく事が大切です




④まとめ方のコツ

どこかに長々と書いてあることを手書きで書く必要は全くありません

そんなのは切り貼りでいいです


どこにも書いていない自分なりの頭の中のまとめを書きます
自分はロジックツリーやマインドマップ的にまとめるのが好きです

フローチャートとは違い、次に何をすればいいかまでは示していませんが、
もれなく、全体像を見渡せる事がメリットです

あとは、
自分が経験してその時、考えていた思考過程とか、
その時の失敗を書くといいです


文字ばかりだと読む気をなくすので、絵は多めにします

絵を描くことで、解剖が頭に入るメリットがあります
患者さんへの説明も上手になります


慣れないうちは、どこかの図をトレースして、
描いた所をコピーするだけで、上手に描けます





こんな感じでひたすら調べたことを自分なりに解釈して、
まとめていくと自分専用の教科書が出来上がります

まずは綺麗でなくていいので、とりあえずはじめてみましょう
だんだん慣れてきて、自分なりのスタイルが見つかります


情報の波にのまれず、情報をまとめ使いこなすことで、臨床という荒波を楽しみましょう

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