2018年10月3日水曜日

農薬を飲んだかもしれない

農薬を飲んだかもしれない人が来たら、どうしましょう

やったー!

農薬飲んだ人みたかったんだよねー

となることは、まずないでしょう

みんな苦手です

救急医でない限り、あまり出会うことは少なくなってきました

他の人がもし担当していたら、チラ見して、経験値をあげておきましょう



でも、こういうニッチな所をまとめるのが面白いですね


大事なことは、

農薬といっても、実はとてもたくさんあるということ

そして、診療の最初は、飲んだものが何であるかは分からないこと

なので、中毒診療の原則は、

いきなり各論で考えない

総論で考えることです


農薬飲んだかも!?と聞くと、

頭には、有機リンだったら、何使うんだっけ?

PAMってどうやって使うんだー

パラコートの治療って、何だっけ!?

となりがちですが、大事なのはそこではありません


中毒の薬の拮抗薬はあるほうが珍しいです

つまり、各論から考えないことが大事です


農薬を飲んだというのは、結局中毒の一種なので、やることはあまり変わりません

中毒診療の原則は、下記です

1  全身管理、対処療法。つまり、ABCDEの管理。一番大事です。

2   吸収の障害

3   排泄の促進

4  拮抗薬、解毒剤

5  精神科的評価


でも実はこれには0があるということを、救急医に教えてもらいました

それは、自分の身を守ることです


農薬の混入事件に限らず、最近はテロもいつ、どこで起きるかわかりません

吐物や揮発性物質からの二次被害が多いので、

何かの中毒を疑ったら、換気をしっかりして、

防護服やゴーグル、手袋をしっかりつけましょう






















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