餅は日本では、子供からお年寄りまで愛される食べ物で、縁起物です
なので、餅による事故(窒息、腸閉塞)は1月に多発します
日本人は誰もが、餅の危険性を理解しつつ、
食べてしまうのです
ですが、餅を食べないほうがいい人もいます
腸閉塞の既往のある人や腹部手術歴のある人、
腸管に器質的な狭窄を抱えている人は、
詰まってしまうので、やめたほうがよいと思います
餅は、腸を閉塞させるために生まれた食べ物ではないか?
と疑うほど、
腸を閉塞させるのに、適した食べ物です
暖かいと、柔らかく、
つまり、大きく丸のみしても、
幽門輪は、まだ暖かいうちなら、形を変えつつ、
通り抜けることができます
ですが、小腸の中を旅している途中で、
冷たくなり、だんだん固くなり、
べたべたひっつき、腸を詰まらせてしまいます
それが、他の食べものと比較し、
急激に閉塞させるようで、腹膜刺激徴候や腹水が多い理由と推測されています
胃にくっつけば、胃の褥瘡として、潰瘍を形成し、
小腸でくっつけば、腸閉塞を惹起し、
パンパンに張れてしまえば、穿孔の危険も伴います
食餌性の腸閉塞は、保存的に回復が困難なことが多く、
手術になることが多いとされています
餅もその傾向がありましたが、
最近は、保存的にみても大丈夫だったという報告が増えています
餅による腸閉塞は、日本からの報告しかないので、
治療法もまだ定まったものがありません
ペリチーム®という消化酵素をいれたら、
早く餅が分解されるのではないかと
報告がありますが、
検証されていないので、効果はよくわかりません
日本の食文化は世界中に広がっているので、
餅による腸閉塞も今後は、世界に広がっていくと思われるので、
早くいい治療法が確立すればいいなあ
と思います
この分野は調べても、日本の文献しか出てきません
NEJMに投稿しても、
あまりに地域性が高すぎて、
今はrejectされるのかなあと思います
もう少し世界でも報告例が出てくれば、多分NEJMのimageに通る気がするので、
ねらい目だと思います
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