2018年12月25日火曜日

血尿とショック

血尿とショックの組み合わせは相性がよく、

たまに出会います

尿カテが留置されており、施設入所者というセッティングが多いです

そして、たいてい、カテの交換後です


交換後、バイタルよくて、血尿があっても止まるだろうと様子見られて、

でも、やっぱり止まらず、夜間に救急搬送になる

というのは、よくあることです


そんなときに、このショックは、

出血性か、敗血症性か

ということで、悩みます


皮膚を触ったりして、warm shockか、cold shockかを考えますが、

それだけで、鑑別してはいけません


敗血症は早く抗生剤を入れないと予後が悪いので、

出血性ショックかもしれなくても、

まずは血培をとって、すぐにGNRをターゲットにした抗生剤を入れます


輸血するかは、輸液の反応性みてからでもいいです


輸血は迷いますが、血培と抗生剤は迷いません





検査は、血液検査や凝固の検査を行い、

画像は、超音波やCTを行い、

血尿の原因とドレナージすべき部位があるかを確認します


血尿の場合は膀胱タンポナーデが心配ですので、血尿が止まったからといって、

喜んでいてはいけません

膀胱タンポナーデを防ぐためには、膀胱洗浄しないといけません


まずは留置されているカテがしっかり膀胱内にあるかどうかを確認しましょう


膀胱内にバルンがなければ抜去して、新しいカテを挿入する必要があります

しかし、難しければ、あまり無理せず、早めに泌尿器科Drに相談しましょう

無理に頑張ると、偽尿道ができてしまうこともあります



0 件のコメント:

コメントを投稿

今さらきけない疑問に答える 学び直し風邪診療

風邪の本といえば、岸田直樹先生や山本舜悟先生の名著があります 自分もこれらの本を何回も読み、臨床に生かしてきた一人です そんな名著がある中で、具先生が風邪の本(自分も末席に加わらせていただきました)を出されるとのことで、とても楽しみにしておりました その反面、何を書くべきか非常に...

人気の投稿