ACPの日本語訳が、人生会議になりましたが、
ACPよりもALPのほうが、人生会議にしっくりくる気します
それはさておき、ACPしていますか?
DNARをとることは、ACPではありません
救急の場でよくみられる面談は、
「心肺停止時の対応をどうするか?」
という目的で面談がされていることがよくみられます
もちろん、これは健全ではありません
患者も家族も急なことに驚いており、
パニック状態であり、医者の話などほとんど頭に入っていません
そんな中で、心肺停止時の対応についてせまられても
正常な考えで、答えられません
なので、病状が安定している時に、
そのような話し合いをしておくことで、
急な場面に出くわしても、ある程度の考えを持つことができます
いきなり、心肺停止時の話をされても、びっくりされるだけですので、
まずは今後の生活について話し合います(ALP)
そうすることで、ちょっと先の未来を想像することができます
そして、もっと未来に目を向けます
それがACPです
最期の時をどう迎えるか、ということも話し合います
少しずつ、未来を進めていけば、
最終的には、人は必ず亡くなります
なので、ALPから話し始めると、ACPに持っていきやすいです
ACPは話し合いのプロセスであり、
一回で終わるものではありません
毎回の外来で行う必要はありませんが、
ご高齢の患者さんの場合は、
数年に一度は、行う癖をつけておきましょう
では、ACPは誰がやるべきなのでしょうか?
タイミングさえ、間違えなければ、
誰でもよいと思います
それこそ、医者でなくても、家族でも看護師さんでもケアマネでもよいと思います
ACPしやすいタイミングは色々あります
患者さんから、
「もうあの世にいきそうだ」という発言がきかれた時や
周りの方が亡くなられたという話をされた時、
お盆や自分の誕生日を迎えた時
などです
唐突すぎると、相手も面食らってしまうので、
自然なタイミングの時に、やるのが一番です
入院は一つのタイミングです
入院すると、外来と違って、たくさん時間があるので、
時間をかけて面談しやすいです
状態も悪化して、入院することが多いので、
ACPも自然にできます
しかし、注意しなければならないのは、
それまでの外来主治医との関係性や話し合いの内容です
入院で受け持った患者さんに、ACPを行う時は、
必ずこれまでの外来主治医とのやりとりが
どういうものであったかを確認しましょう
時には、電話してでも聞きましょう
例えば、外来で何度もACPが行われ、
癌が見つかっても、手術せず、
苦痛をとっていこう
という方針になっていたが、
いざ、癌がみつかると、外来主治医が置き去りになって、
入院主治医が勝手に面談して、
手術するという話になっていた
とか、よくあります
今までのACPはいったい何だったんだ!?
ということになりますので、
大事な話し合いの時には、
外来主治医を思い出してください
だからこそ、外来主治医の役割の一つは、ACPを行う事です
ACPしていない外来Drはたくさんいます
自分も全員しているかといわれると、そうではありません
ACPしない理由はたくさんあります
ですが、できない理由をあげて、自分を守るのではなく、
ACPするにはどうしたらよいかを、考えなければならないと思います
ACPが苦手な人はvital talkを習得してはいかがでしょうか
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