2017年7月17日月曜日

ワレンベルグ、その後

ワレンベルグのことは教科書に詳しく書いてありますが、
その後のことについてはあまり触れられていないことが多いように感じます

ワレンベルグの診断は比較的慣れれば簡単ですが、
その後が実は大変です

まずはだいたいみんな熱を出します

もちろん、誤嚥性肺炎です
ただし、忘れがちなのが、副鼻腔炎です
経管が入ることが多いということもありますが、
軟口蓋の挙上不全が真の原因です

感染症以外では、めまいやしゃっくり、嚥下障害が問題です

しゃっくりがある人は、全然止まりません
薬使っても全然効果ないので、患者さんがだんだんイライラしてきます

でもだいたい2週間すれば治ってくることが多いです

他にはめまいやバランスの問題でリハビリが長期になります

リハビリでふらつきはだいぶ改善しますので、
歩行は問題なくできることが多いです

しかし、頭を振るとめまいが出やすいのは後々にも残るので、
長期的には、運転まで出来るようになるかが、PT、OTでは問題になります

しかしワレンベルグで最も苦労するのが、STさんです
一概にワレンベルグといっても重症な嚥下障害から軽症な人まで、
かなり幅があります

重症な人は本当に長期のリハビリが必要で、
よくやられるのが、バルーンを自分で飲み込み、
狭い部分を拡張させるというやり方です

嚥下障害が厳しければ、胃瘻を作ったり、食事のたびに、
経管栄養のチューブを飲み込み、自分で栄養剤を入れるという人もいます

という感じでだいたい決まった道順を辿るのが、ワレンベルグ、その後です


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