2022年3月2日水曜日

透析の歴史


今の透析膜や機械の形は多くの先人の研究や試行錯誤の賜物の上に存在しています

自分が透析の機械を見たときから今の姿であったため、今の透析形態しか知りませんが、
この形になるまでは相当の歴史があったと思われ調べてみました


人工透析は数百年前からあったような医療ではありません
人工透析はこの100年で急速に進化を遂げてきました


その間に色々な透析機械ができては、廃れていきました
大きさはどんどん小さくなり、洗練されたデザインとなっています


2000年代からは自動プライミング機能が装備され、効率もよくなりました
2010年代からはオンラインHDFが主流となり、今なお進化を続けています




血液透析が現在の内シャント、4時間を週3回、透析液の組成、貧血対策、P対策、MBD対策に落ち着いてきたのは、ここ30年の間です

その間も輸血が行われなくなり、EPO製剤が当たり前になりました
アルミニウム製剤が使われなくなり、カルタンの地位が落ちたり、
透析診療もどんどん変わってきています



今後も新しい薬の出現によって、今の薬は使われなくなってくることが予想されます

最近ではロケルマやHIF-PH阻害薬の出現ですね
ロケルマは高K血症の治療を一変させてしまいました



自分たちが当たり前に思っていることは、
数年後には非常識なことなのかもしれません


今の状態が決してベストな透析や処方ではないと意識しつつ、
ベターな透析診療を続けていきたいと思います



まとめ

・透析機械はこの100年で急速に進化してきた

→先人の試行錯誤や研究の上に今の形や膜になっている


・オンラインHDFやI-HDFなど今なお進化し続けている

→それは透析関連疾患の治療も同じ


・自分たちが当たり前に思っていることは、数年後には非常識なことなのかもしれないと思って診療を続ける

→現状の最善がベターな診療

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