新型コロナウイルスに対峙するために自分なりの考えをまとめました
誤りがありましたら、ご指摘下さい
毎日のように状況が変化する中で必要なのは、
正しい情報を収集する事と
それを基に自分たちに出来る対策を立てる事だと思います
今までのフェーズの中心は政府や感染症の専門家でした
これからは自分達が中心です
明日から出来ることを考えたいと思います
今後どうなるか
普段であれば、需要よりも供給が大きい状態であり、十分な医療を提供することができます
しかし今後、感染者が増え続けると、需要が供給を超えてきます
それが続くとどうなるかというと、
普段は助かった命が助からなくなってくるということです
新型コロナウイルス感染症(COVID)で亡くなる人よりも、他の疾患で亡くなる人が出てきてます
例えば、交通事故の多発外傷の患者さんが、救急車でたらい回しになったり、
ICUが満床で心筋梗塞の患者さんを受け入れられなくなったりする可能性が出てきます
そうならないためには、人とモノを大事にしていかなければなりません
目標をたてる
新型コロナウイルス感染症のニュースは連日TVでとりあげられており、非常に関心が高い状況です
関心が高いのはいいと思いますが、ニュースばかりにエネルギーや時間をかけるのはよくありません
自分の影響が及ばないことに労力を注ぐより、
自分の影響がでる範囲に労力を注ぐべきです
例えば、
集団をまとめる立場の人であれば、いかにして従業員を守るか
高齢者の両親と生活をしている人であれば、どうやって両親を守るか
開業医の先生であれば、どうやって自分と患者さんを守るか
影響力がある地位にいるにも関わらず、何の対策も目標も立てずにニュースばかりみて、政治家の悪口を言っている・・・というのが最もよくないパターンです
私達がすべきことは、
感染対策を人任せにせず、自分たちの目標を掲げることです
一人一人、家庭ごとに、会社ごとに、病院ごとに、
診療所やクリニックごとに、施設ごとに目標は異なります
そして時間とともに目標も変わります
いきなり具体的な感染対策を議論したり、実行しても成功しません
各施設で大事なのは、最初に自分たちの目標を決めることです
ニュースで流れてくるのは、あくまで一般論です
それをどう自分たちの目標に落とし込んでいくかが重要だと思います
感染対策を成功させるには、集団に属している人、全員の意思統一が必要になります
「我々は○○のために、△△をしているのだ!」
といった目標がないと、感染対策は失敗します
自施設で何を目標にするかをまず話し合うことが感染対策の第一歩だと思います
これは感染症の専門的な知識がなくても、毎日のニュースの知識だけでもできます
日本の目標
今、日本が目指しているのは、
新型コロナウイルス感染症(COVID)の重症例を減らし、
COVIDで患者さんを死なせないことです
そのために、今ある病院機能を最大限に活用することが重要です
この目標に向かって、日本中の臨床医が頑張っています
一般病院での目標
残念ながらCOVIDに対する治療薬がない今、重症化したら一生懸命治療するしかありません
その結果として亡くなってしまう症例もでてくると思います
いろんな薬が試されていますが、重症例や死亡例を減らすことは一般病院としての目標ではありません
我々が目指すのは、
院内感染を防ぐこと、あるいは最小限に抑えることです
そしてCOVID対策に割かれたマンパワーや暴露者の休職の不足をカバーし、
日常の診療の質を落とさないことが重要です
なので、COVID対策をしていても、重症例がICUを埋め尽くしても、
いつものように心筋梗塞の人が来たら、心カテを行い、
大腿骨頸部骨折の人が来たら、迅速に手術を行うことができるようにしなければなりません
クリニック・診療所の目標
最前線の現場であり、暴露の機会が非常に多く、
すでに開業医の先生が感染してしまったニュースが出ています
ということは、どのクリニックでも診療所でもそういう事態は起こり得ます
その事態を想定しておくべきです
起こるものだと思って対応するしかないと思います
ですので、院内感染は防ぎようがなさそうなので、そこを目標にするのではなく、
他の患者さんへの感染の機会を減らすことに力を注ぐべきだと思います
今、病院や診療所の中は日本でとても危険な場所になってしまっていることを、
患者さんへ発信し、正しい情報を提供することが重要です
定期的な外来フォローで薬だけもらいに来るような元気な人は、
わざわざ院内に来なくていいシステムを構築すべきです
今、政府もそれを推進しているところです
一般の人の目標
自分を守り、家族や自分の周りの人に感染を広めないことが重要です
そのためには
・正しい知識を持つこと
・自分は大丈夫だろうという考えを捨て去ること
・自分が感染したらどう対応するか真剣に考えること
関心は広く、正しい情報を手に入れ、
影響がある範囲で行動し、
最悪の事態に備えておくことが重要です
青木眞先生、大曲貴夫先生、矢野(五味)晴美先生、岩田健太郎先生、忽那賢志先生、高山義浩先生のコメント、ブログ、FB参照
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