2019年5月10日金曜日

ミノサイクリンの有害事象

ミノサイクリンはテトラサイクリン系に属する抗生剤です

バイオアベイラビリティもよく、スペクトラムも広く、

緑膿菌も殺さずにいてくれるので、

非常に使い勝手の良い薬の一つです


ですが、ファーストチョイスのなることはあまりないので、

永遠の二番手

と呼ぶ人もいます



またミノサイクリンは、抗菌作用以外に免疫を調整する役割もあります

なので、

ミラクルミノ

と呼ぶ人もいます


ミノサイクリンは、免疫調整もあり、抗菌作用もあるため、

一石二鳥の薬のように感じられて、

特に、皮膚科の類天疱瘡や壊疽性膿皮症、にきびに

長期投与されていることもあります


ミノは非常にいいお薬ですが、

あたり前ですが、有害事象もあります


使われ方が人それぞれのため、

短期で使った時の副作用と、

長期で使った時の副作用を分けて考えておくと、

頭が整理されます


短期の場合は、代表的なものは、

前庭障害によるめまいやふらつきです

高所といった危険を伴う仕事の場合は、

処方は避けましょう



長期の場合は、免疫をいじった代償に、

自己免疫疾患、特にループスや血管炎を発症してしまう人が非常に稀にいます


またミノサイクリンは鉄とキレートしやすいので、

組織中に鉄が沈着して、特徴的な青色の色素沈着を起こすことがあります






ミノサイクリンを長期投与する科はかなり限られていますので、

膠原病科と皮膚科と感染症科の先生は

常識で知っていると思いますが、

あとよろしく

されたプライマリケア医も知っておく必要があるかと思います





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