ポイント
・ラクトバチルス(乳酸菌)は人間にとって有益な菌
・ただし、時に逆襲にあうことがある
・ラクトバチルスはバンコマイシン耐性のことが多い
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ラクトバチルス(乳酸菌)は人間にとっていいことをしてくれる菌の印象が強いですね
抗生剤を処方するときに、一緒に整腸剤を出すこともあります
食物中にも含まれていて、乳酸菌が入っていると体にいい印象を受けます
乳酸菌はグリコーゲンから乳酸を産生し、
腸内や膣内のフローラを安定した状態に保ってくれています
そして、CD腸炎を起こすような悪玉菌の繁殖を防いでくれています
まれに乳酸菌が人間に牙をむくことがあります
乳酸菌は口腔内、消化管、膣内に常在しており、
ひょんなことから、血流に入り込んでいると思われます
しかし病原性は強くはないので、すぐに免疫に除去されますが、
弁膜症が背景にあると、傷ついた弁に付着して感染性心内膜炎を発症することがあります
免疫不全がなくても発症します
IEのプレゼンテーションとしては、亜急性のIEとしてくることが多いです
緑色連鎖球菌のようなIEのイメージです
病原性が弱いためか、発熱がない症例も多く、
case reportでは診断に時間がかかっている症例が多かったです
普段はコンタミとして扱われそうですが、
文脈次第では真の起因菌として考えなければなりません
治療はバンコマイシンが耐性のことが多く、ペニシリン系で治療します
アミノグリコシドを併用している症例が多いですが、決まった治療はありません
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