今回のNEJMも勉強になりました
内分泌や電解質の疾患が鑑別になると、OOPS!になりやすいと言われています
カルテはSOAPでかくように習いますが、
よくあるのは、O(Objective date)の検査・検査・検査があって、
アセスメントなきP(Plan)があって、ようやくSの病歴に戻る
という皮肉をアメリカでは、「OOPS!」というようです
今回は低血糖の鑑別をひたすら進めていくcaseでした
OOPSにならないように、どうしても病歴に戻りたくなりますが、
今回の症例はひたすら検査で終わりました 笑
タイトルのdipにひっぱられて、何か外からdipされた(盛られた)に違いない、
これは事件だ!
と思ってましたが、dip(下がる)とdip(つける)の意味でした
低血糖のアプローチを学ぶとてもいいケースでした
・低血糖は空腹時か食後かのタイミングも大事
→食後の場合、鑑別が狭まるかもしれない:ダンピング、経口(インスリン刺激する薬剤)
インスリン注射、膵β細胞の腫大、インスリン自己抗体症候群
・低血糖発作を繰り返している人の体重は要チェック
→インスリノーマの場合、増えるが、減ってきた場合は、自己免疫症候群を疑う
・低血糖の鑑別はややこしいが、低血糖だった時のCペプチドとインスリンの値があれば、後で考えることができる
→何も考えなくていいので、低血糖の時はCペプチドとインスリンは必ず測定する
・インスリン経路か、インスリン以外の経路の低血糖か、が大きな分かれ道
→特に背景に巨大な腫瘍がある人の場合は、「まあ、癌だし仕方ないか・・・」で終わりがち
実はIGF産生腫瘍かもしれない
・インスリンやCペプチドは絶対値も大事、比率も大事
→著明な上昇をみたらインスリノーマよりもインスリン自己免疫症候群を疑う
・インスリン自己免疫症候群はインスリン自己抗体の測定で診断する
→ただし、type Bの受容体抗体は測定できず
インスリン自己抗体が陰性でもインスリンとCペプチドの比をみることで、
受容体抗体が原因のインスリン自己免疫症候群の診断ができる
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