2017年10月18日水曜日

RCVSっぽさ

RCVSを診断するにあたり、

RCVSっぽいなあと思う状況は色々ありますが

有名なのは新規の薬です


特に血管に作動する薬が多いです


ピットフォールとして、片頭痛と非常に似通った症状を呈するので、

RCVSは片頭痛と間違えられる事があります


そのため、激しい頭痛に対して、トリプタン系の薬を使ってしまうことも多いですが、

RCVSの誘引になる薬の中にトリプタンが含まれているので注意が必要です

トリプタンでさらに増悪させてしまう危険があります


なのでRCVSを疑った時は、片頭痛らしくても、

トリプタンは避けて、まずはプリンペランを入れる事が多いです

これで治ればラッキーです


薬でピットフォールその2は、ボスミンガーゼです

これは薬という認識がなく、鑑別になかなかあがりません


鼻出血に対して、耳鼻科でボスミンガーゼを入れてもらった人が、

その後、急に頭痛と変な脳神経症状が出現した


こうなったらボスミンガーゼをすぐに抜き取るしかありません


薬は内服薬ばかりではないのです


もう一つ、RCVSの誘引で有名なのが、排尿や排便です


排尿するたびに、頭痛が出るという人もいます

頭痛が怖くて尿をしたくないから、カテーテル留置する人もいます


RCVSの人は大抵、不穏状態で、一見、過換気発作やヒストリーではないかと

思うほどに痛がる人が多いです


頭痛のファーストインプレッションも大事で

じっとしているかと

悶えているかです

それで鑑別がつけられます



頭痛で死ぬ疾患は?

と聞かれれば、くも膜下出血が代表です


ですが、

三叉神経痛も自殺したくなるほどの痛みであるといわれます


SUNCTの人が

後日、痛すぎて、手首を切って戻ってきたこともありました

三叉神経痛もしっかり治療しないと、

死ぬ病気である事を忘れないようにしましょう



RCVSでは滅多に死にませんが、

症状が可逆的でない症例もあります


RCVSの場合は時間が経ってから、脳梗塞を発症したりすることもあるので、

入院して悪くなると、イメージが悪いので、

そういう 病気であると

あらかじめ伝えておく必要があります

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