循環器内科医にとっては、急性冠動脈症候群(Acute coronary syndrome)です
ICUの医師にとっては、もう一つあります
腹部コンパートメント症候群です
そして、3つ目のACSは・・・
学校の先生はこの子の病気などはよくわかっていないようでした
前日に東京から当地まで、スキー合宿にバスできていました
第一印象は、「これはやばすぎる・・・」です
原因よりもまずはバイタル
ということで、すぐにNPPVつけました
すると、意外にも酸素化は改善してくれました
酸素化が改善したので、改めて病歴と診察をとりました
crackleがしっかり聞こえるので、肺炎か心不全か?
なぜこの年で心不全に???
何やら、たくさん病気を持っていそうでしたが、
本人から聞いても、よく分かりませんでした・・・
とりあえず、「猿も聴診器」してみました
UCGでは、massive PEという印象はありませんでしたが、
ECGではS1Q3T3がありました
なんだこの病態は・・・・
肺塞栓かと思ったが、肺は真っ白だ・・・
肺塞栓からの肺胞出血か・・??
造影CTに行こうかと思いましたが、とりあえず・・・
①かかりつけの前医に問い合わせ
②両親に現状説明
③近隣の子供病院への転院搬送準備
を行いました
!!!!!!!!!!!!!
それならば、スキーという寒冷刺激が誘因で発症しているというのも納得がいく
選手だけでなく、観客も来るとなると、
中には鎌状赤血球症の方もおられるかもしれません
そんな方が寒い日本でACSを発症したら、主訴は呼吸苦・発熱で救急外来を受診されます
もちろん、コロナ疑いで対応されることになりますが、
コロナが否定された後は、鎌状赤血球症のACSを疑ってください
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