2017年8月23日水曜日

原因不明の大量出血

身体の中で大量に血が出る場所は限られています

外傷の時にこれはよく言われることですが、
頭蓋内出血ではショックになるほど、血は出ません

ある程度、血が溜まるスペースが必要であり、それを探しに行くのがFASTです

ではFASTでわからないけど、大量に出血しうる場所はどこでしょうか?


答えは、大腿部や臀部です

よくあるのは、大腿骨頸部骨折の人のショックでしょう

頸部骨折は転倒のエピソードがあれば、簡単に疑えますが、

認知症のある人とかだと、病歴がとれず、

数日後に気がつかれるということがあり得ます


原因不明の大量出血の時に、消化管でもなく、

胸腔内や腹腔内でもなく、

後腹膜腔でもなければ、一度はパンツで守られている部位に目を向けましょう

大腿部や臀部はルーズな組織であり、血がたまりやすいので時に盲点になります

でもみたらすぐにわかるので、パンツずらしてしっかり診察するのが大事ですね



そして、血腫は不明熱にもなり得ます

有名な話として、、、

脳外科の手術後の患者さんで手術後、熱が下がらないということで、

髄膜炎か!?と疑われました

ですが、色々検査しても何も出てきません

身体所見上、熱源となりそうな所はありません


しかし、

よくよく診察してみると、後頭部に巨大な血腫がありました


血腫が引けていくと自然に解熱していきました


という話を聞いたことがあります

後頭部の血腫も盲点になるので、

まさかこんな所に、という常識を忘れて全身をくまなく診察する事が大事です








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気腫性骨髄炎

 

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